本当にカールは負けたのか?"カール"撤退にみる定番商品販促の難しさ
定番商品のマーケティングの難しさとは?
マーケッターにとって厄介なのは、新商品よりも定番商品を扱うことではないでしょうか。
先日、カールの撤退がニュースで騒がれていましたが、カールにお世話になった方は多いですよね。
あのカールが?そんなはずねえ。
ショックを受けたので、カールがほんとに負けたのか考えてみることにします。
大抵の新商品には、その商品の特徴と登場を知らせるための枕詞が存在します。「業界初」や「〇〇認定」と言った言葉です。"はじめて知らせる"という新商品ならではのコミュニケーションが可能になるのです。
一方で定番商品はいかがでしょうか。
今更その商品の魅力を声高に叫んでも、うるせえよ知ってるよとスルーされるのが容易に想像できます。
超•定番商品であるカールが提案できることは、「30g増量中」「夏限定!バーベキュー味登場!」ぐらいで、既存商品のみで再度ムーブメントを生むのはかなり難しかったのではと思います。
マーケティングの世界では、よく"第一想起"という言葉が使われます。「栄養ドリンクと言われれば、レッドブルかオロナミンCか」「ビールと言えばアサヒかプレモルか」。つまり、あるカテゴリーについて、消費者が最初に思い浮かべるブランド、これが第一想起です。
このポジションを獲得することができれば、安定的に商品が売れ続けるため、各メーカーは熾烈な争いを繰り広げているのです。よくシェア競争と言いますが、実市場におけるシェア競争と同様に、消費者の頭の中の陣取りゲームが重要になってくるわけです。
カールが位置していたのはいわゆるスナックの市場です。カールおじさんが王者のように、コンビニの陳列棚の1番上に君臨していたのは記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。
スナックという市場はあまりに広く、強く根強い人気を誇る商品が多々ありますが、その中で僕がカールよりも好きなスナックは、、、
ジャガリコ
堅あげポテト
カラムーチョ
スッパムーチョ
ピザポテト
……ありすぎました照
今は広告を大量に投下してモノが売れる時代でもないため、少しつづ少しつづ"カール"という商品の印象が薄れていき、店頭で思い出されなくなったのでしょう。
カールへ
あなたに出会ったのは私が小学生の頃でしたでしょうか。コーン味の丸みを帯びた唯一無二のスナック。指輪みたいに指にハメて、少しづつかじるのが好きでした。
パーティの時はいつもあなたに助けてもらいました。今までありがとうございました。関西でお見かけした際にはかならず購入します。
おわり